浮気発覚!?


「なぁ、カイル・・・。今日俺、告白してきたんだ♪」
ニコニコしながら嬉しそうにロニはカイルに言いました。

「いつものことじゃん、ロニ。でも、めずらしいね。ニコニコしながら言うなんてさ。」
そう言って首をかしげて不思議そうな顔をするカイル。

「いつもの事・・・ってカイル。俺はいつもいつも告白してる訳じゃないぞ。戦闘ばっかりで疲れきったり道に迷ったりして1ヶ月ぐらい出来ない時だって・・・ってそうじゃなかった!今回はフラレなかったんだ!やっと俺の良い所を理解してくれる人が現れた・・・って事だ!」
ロニは自慢げに胸を張りながらそう言いました。

「そうなんだ!良かったね、ロニ!」
「ああ!ありがとうなカイル!それにこれでもうジューダスとかにふられマンとか言われなくなるしな!・・・あぁ、そうだ。彼女の写真・・・見るか、カイル?」
ロニは何だかいやに含みのある言い方をしながらポケットに手を入れました。
「うん、見るよロニ!フラれ人生を送ってきたロニの事好きになった人見てみたい!ロニ、早く早く!」
そう、まるで子供みたいにカイルは言いました。

「ぐっ!なんだか気になる言い方だが・・・まぁ今回は許すとしよう・・・。カイル、この子だ。」
そう言ってロニが見せた写真に写っていたのは・・・
「リアラ!?」
あまりにも大きな声で言ったので一斉に周りの人達がカイル達の方を向きました。
「シ〜!!カイル声が大きい!周りの人達がこっち見てるだろ!」

「・・・俺のリアラ・・・リアラが・・・あのロニに・・・。」
そう言うとカイルはヘタリ・・・と地面に座り込んで涙を流し始めてしまいました。
「おいカイル・・・。嘘だよ〜・・・。だから泣くなよ〜・・・。なぁカイル〜。」

そうロニが言ってもカイルはリアラの事で頭がいっぱいで全く聞こえていない様子・・・。そしてカイルは・・・

「ロニの・・・ロニのバカヤロー!!」

そう言って走りだしてしまいました。
「カイル〜・・・。」
今のことがあまりにもショックで、普段なら走ってカイルを追いかけるんでしょうが足に力が入らなくその場に座りこんでしまいました。
「おい、ジューダス!ハロルド!そこにいるんだろ!どうするんだよ〜・・・。」
ロニは泣きそうな声で2人を呼びました。

「あんた意外と演技上手いのね〜。感心、感心☆」
そうハロルドが言ってジューダスとハロルドはお店の隅から出てきました。さすが元仮面ストーカーと天才様。見つからないように隠れるのは得意です。
そして・・・

「カイルに嫌われたな、ロニ。」

ジューダスはそう冷たく言い放ちました。
「そんな悠長な事言ってる場合じゃねえよ〜。・・・これはなんだかこの頃カイルが元気がねえからカイルをからかおう・・・って俺とジューダスとハロルドで考えて一芝居打っただけじゃねえか・・・。なのに・・・カイル〜!!!!!」
ロニはそう・・・まるで山に向かって叫ぶように言いました。
「フン・・・。そんなに気になるならカイルに謝ってくればいいじゃないか。」
正論です、ジューダス。・・・普段だったらロニさん「ジューダス、お前も来い!」とか言うんでしょうが、しかし今はカイルの事しか頭にないので・・・
「ああ!!」
・・・と言ってロニはカイルを探しに行きました。

「ぐふふ〜♪なんだか面白そうだから着いていく価値はあるわね。ジューダス、あんたも来る?」
「お前を一人にしたら何をしでかすかわからないからな。」
顔を背けながらジューダスはそう言いました。
「気になるんなら素直にそう言えばいいのよ☆」

ーそして30分後ー

「カイルー、何処だー!!」
どうやらロニはカイルをまだ見つけられていない様です。・・・とそこへ・・・

「ナナリー!!」
どうやらロニは、カイルはまだ見つかりませんがナナリーを見つけたようです。
「ロニー!!!!!」
ナナリーはそう言って、ものすごい形相でロニに向かって走ってきます。
「ロニ!あんたね〜、何、カイル泣かせてるんだい!カイルは詳しいことは何も言わないけど・・・どうしてカイルは泣いて・・・」
「なんだかこの頃カイル・・・元気がねえから元気づけようと思って俺とリアラが付き合ってる・・・って冗談言ったら、あいつ真に受けちまって・・・。だから今から誤りに行こうと・・・ってナナリー!!なんでお前カイルが泣いてるって知ってるんだ!?カイルが泣いてるって知ってるって事はカイルが何処に居るか知ってるんだな!カイルは何処にいた!?ナナリー!」

ロニはナナリーに早口口調で詰め寄りながらそう言いました。そしてナナリーはロニに詰め寄られ動揺しながら
「えっ!?カ・・・カイルかい?カイルならあそこに・・・。」
そう言ってナナリーは宿屋を指さしました。
「ありがとな、ナナリー!!」
そう言ってロニは「カイル〜!!!!!」と叫びながら、ものすごい形相で走って行きました。


〜続く〜